海老名市にある産業技術センターで、10月28~30日の日程で行われました。私は昨年初めて参加したのですが、今年は2日目の29日に参加しました。
午前中は、当センターで受託した分析支援の事例が紹介されていました。その中で、製品や装置の不具合について中小企業から受託した分析調査についての事例は、まさにこれから自分の仕事としてやっていきたいと考えている仕事であり、大変参考になりました。
質疑応答の時間に、実際に依頼先の現場に行って状況を確認したりすることはあるのかと質問したところ、職員数が今よりも多かったころ(いつ頃なのかは不明)は、実際に現場を見に行くこともあったそうです。
残念ながら予算などの都合で人員が割けられない現状では、そこまで支援することはできないとのことで、依頼を受ける時にできるだけ状況を聞いて、分析結果を元に不具合の原因についてある程度の推測を伝えているそうです。
データをもらってもそれを実際の改善に活かしきれていない事例が、もしかすると結構あるのではと勝手に想像しているのですが、産技センターで支援しきれないところを我々技術士が業務として入って行く余地があるのではと考えています。
「答えは現場にある」を信条としている自分にとっては、得られたデータを基に、現場を見ながらどのように改良・改善につなげていくべきか考えることは、非常に大切な仕事であると思います。
得られたデータを十分に活かしきれず、どのように改善していこうかと悩んでいる現場がありましたら、是非声を掛けていただきたいものです。我々技術士がいかに役に立つかを実感して頂けると思います。
午後は主にRoHS指令に関する発表が行われ、特に2014年の指令改正で追加されたフタル酸エステル類の分析手法に関する話がありました。プラスチック材料に可塑剤(柔軟性などを付与するための添加材料)として使用されている当該物質が2019年から規制実施となり、プラスチック産業界では大きな問題となりそうです。
つい最近ですが、日本技術士会の化学部会内に「化学物質管理研究会」を設立することが承認され、私もその運営のお手伝いすることとなっています。RoHSについて勉強をしているところだったので、大変有意義な講演となりました。
この技術交流会を毎年開催するために、準備にあたるスタッフは大変な事と思います。当日はセンターの皆さんに大変お世話になりました。最後の装置見学も大変勉強になりました。交換部品がもう無い様な古い装置もあるそうで、新しく買い替えたいけれどもなかなか予算が取れないということでした。県内の製造業に大きな助けとなるのであれば、我々の貴重な税金を有意義に使ってほしいものです。
機会があれば分析依頼等でセンターを利用したいと思います。
全く関係ない話ですが、センターからすぐ近くに完成したショッピングモールがこの日に開業でした。昔は田んぼだらけだった海老名駅周辺も、すっかり様変わりしたそうです。